どうなる韓国ロッテの中国事業、THAAD配備で報復標的に、損失止まらず「店舗売却し人員削減」と韓国メディア、大幅縮小は必至?



2017年9月16日、韓国ロッテの中国事業が深刻な危機に直面している。在韓米軍への高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐって中国の報復にさらされ、損失が止まらないためだ。韓国メディアは「現地店舗を売却し、人員削減」などと相次いで報道。事業の大幅縮小は避けられそうにもない雲行きだ。

ロッテが標的になったのは、中国が強く反発するTHAADの配備用地として韓国南東部の慶尚北道星州郡にあるゴルフ場「ロッテスカイヒル星州カントリークラブ」を提供したのがきっかけ。昨年11月、ロッテが韓国国防省と土地交換で合意し、ゴルフ場がTHAAD配備先に確定したと伝えられると、中国による「韓国たたき」の象徴としてロッテバッシングが始まった。

朝鮮日報によると、中国当局は大型スーパー「ロッテマート」に対して消防・衛生・環境規制違反を口実に立ち入り検査を開始。今年3月以降、中国国内99店舗のうち、87店舗が営業中止に追い込まれた。ロッテマートの店舗前では中国人らがTHAAD配備に抗議するデモを繰り広げたほか、重機を用いてロッテ製品を踏みつけるパフォーマンスを行う動画もインターネットに投稿された。

これまでの累積売上損失は5000億ウォン(約476億円)台。年末には1兆ウォン(約951億円)に達する見通しだ。1日当たり30億ウォン(約2億8600万円)近い損失を出している計算になる。

ロッテマートは中国店の経営難を打開するため、3月と8月の2回にわたり緊急運営資金7000億ウォン(約666億円)を投入したが、3月分はすべて使い果たした。2回目の資金でひとまず年末までは持ちこたえられそうだが、一部には「『焼け石に水』の状況で長くはない」として、さらに強力な対策が必要との意見もある。

新たな打開策としてロッテグループ関係者は「中国現地99店舗のうち、最大50店舗あまりを分割売却し、現地従業員も安全要員など必須人員を除いた90%を段階的に削減する方針」と説明。「中国事業から撤退するというわけではないが、THAAD報復問題が短期間で変わるとは思えないため、苦肉の策ながら長期にわたり持ちこたえられるよう検討している」という。

聯合ニュースも「中国店舗の売却作業に着手」として、「売却の範囲は確定していないが、一部または全店舗の売却も視野に入れている」と報じた。「ロッテは当初、中国の店舗を現状のまま維持しようとしたが、中国当局が半年以上にわたり強制的に営業を停止させた上、今後の展望も不透明なことから店舗の処分を選んだとみられる」としている。

今年5月の文在寅政権発足後は、中韓関係が改善されれば中国内のロッテマート事業も好転するとの期待感があったが、関係は悪化の一途。北朝鮮の断続的なミサイル発射を受け、THAAD発射台の追加配備も完了し、ロッテマートはますますお先真っ暗だ。(編集/日向)




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