「怒りと悲しみがこみ上げた」朴氏派機動隊と衝突 韓国大統領罷免 2人死亡、退陣派はお祭りムード(西日本新聞)



 弾劾を求める市民は歓喜し、反対派は泣き崩れた-。10日昼、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領罷免のニュースが流れた直後、ソウルの韓国憲法裁判所周辺に集まった群衆から歓声と怒声がうねりのように響いた。憲法裁に押し掛ける朴氏支持者と機動隊は激しいもみ合いとなり、2人が死亡、70人以上がけがをするなど、混乱した。

 弾劾支持派と反対派はこの日朝から憲法裁近くで集会を開いた。警察は約2万人を動員。憲法裁の周りを約4500人で固め、大型バス数十台を並べて封鎖し、通行には身分証の提示を求めた。

 「憲法裁をたたき壊そう」「決定は無効だ」。国旗を手にした朴氏支持派は、警察のバスにはしごを掛けてよじ登ったり、建物の2階を伝ったりして憲法裁へ突進。角材や竹棒を振り回し、機動隊員に消火器を噴射する参加者もいた。

 「こんな厳しい結果が出るなんて、衝撃だった」。朴氏支持派の集会に参加した金湧根(キムヨングン)さん(60)は「怒りと悲しみがこみ上げた」。李龍勲(イヨンフン)さん(67)は「朴氏は保守派の象徴。この国はどうなってしまうのか」と涙をにじませた。

 一方、朴氏退陣を訴えてきた市民はお祭りムード。昨年10月の疑惑表面化以降、ろうそくを手にした人々が毎週集会を開いた市中心部の広場にはお祝いの音楽が流れた。柳乙淑(ユウルスク)さん(51)は「ろうそく市民が勝利した。こみ上げるものがある」と涙。趙基(チョキ)ウォンさん(29)は「今は喜びで胸がいっぱい。ただ今後の政治をどうするかが重要だ」と気を引き締めた。

 聯合ニュースによると、警察との衝突で朴氏支持者とみられる70代と60代の男性2人が負傷し、搬送先の病院で死亡。報道陣も巻き込まれ、共同通信の韓国人カメラマン(53)が頭部に2週間のけがを負った。

=2017/03/11付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社



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