(朝鮮日報日本語版) 北朝鮮危機:北が嫌う韓国統一部「人権課」消滅(朝鮮日報日本語版)



 韓国統一部(省に相当)が、北朝鮮の人権問題を担当してきた共同体基盤造成局を廃止して人道協力局を8年ぶりに復活させたのは、このところの北朝鮮による核・ミサイル挑発情勢とは関係なしに北朝鮮支援を積極的に推進したいという、韓国大統領府(青瓦台)の意向が反映されたものと分析されている。

 北朝鮮向け人道支援事業を専門に担当する人道協力局は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代の2007年6月に新設されたが、李明博(イ・ミョンバク)政権時代の09年5月に廃止された。さらに昨年、北朝鮮人権法が国会を通過したのに伴い、かつての人道協力局の機能に加えて北朝鮮の人権に関する業務まで包括する共同体基盤造成局が作られた。同局は北朝鮮人権課が先任部署で、業務の力点は北朝鮮の人権問題に置かれていた。北朝鮮は当時、韓国向けの宣伝メディア「我が民族同士」を通して「傀儡統一部が、反共和国人権謀略騒動を専担する共同体基盤造成局というものを新たに出してきた。統一部という看板をなくしてしまうべき時になった」と非難したこともあった。

 ところが今回復活する人道協力局では、北朝鮮人権課は廃止され、新設される人道企画協力課に吸収された。人権問題に敏感な北朝鮮を刺激せず、北朝鮮向けの人道支援を積極推進したいというねらいを鮮明にしたものとみられる。南成旭(ナム・ソンウク)高麗大学教授は「北朝鮮が嫌う名称をなくし、好まれる部署を復活させた」と語った。

 韓国政府の内外では、統一部が文在寅(ムン・ジェイン)大統領のベルリン構想を実現するため、人道支援を名分に北朝鮮との対話の雰囲気を作り出そうとしているのではないか-という見方が持ち上がっている。自由民主院のユ・ドンヨル院長は「統一部は、人道支援のための専門部署を作って北朝鮮に融和的なメッセージを伝えようとしている」と語った。

 国策研究機関の関係者は「北朝鮮の核・ミサイル挑発の局面において政策のバランスを取らなければならないが、北朝鮮への支援を強化する方向に進むのは韓国国民の感情に反し、国連の北朝鮮制裁をめぐる協調から離脱するものと映りかねない」と語った。

【関連記事】


こんな記事もよく読まれています



コメントを残す