韓経:【社説】韓中THAAD経済戦争、中国の損害がもっと大きい(中央日報日本語版)



中国がTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備を理由に韓国に加える経済報復がピークに向かっている。中国人観光客の団体観光を禁止し、韓国商品を壊して燃やすなど不買パフォーマンスをあちこちで行っている。THAAD敷地を提供したロッテは全面的に税務調査を受け、中国内の売り場99カ所のうち87カ所が営業停止となった。官営メディアは連日、強い語調で韓国を叩き、幼稚園児や子犬まで動員して反韓感情をあおっている。稚拙な「不良大国」の極致を見せるようだ。

中国の報復が強まるほど韓国国内では被害に対する懸念が強まっている。中国人観光客は昨年の800万人から今年は400万人以下に減少する見込みだ。中国の報復措置が団体観光の統制、非関税障壁の強化を越えて、資本市場からの撤収、輸出入統制につながるという分析もある。産業銀行によると、中国が追加で経済制裁をすれば製造業の輸出と免税店・観光界の売上高が約23兆ウォン(約2兆3000億円)減少するという。報復が長期化するという懸念もある。これほどなら「恐中症」といえる。

もちろんこうした懸念に根拠がないわけではない。韓国は中国経済の失速や人民元切り下げなど中国リスクへの露出度がオマーン、シンガポールに続いて3番目に大きい。しかしTHAAD報復は韓国だけに致命打となるのだろうか。両国間の分業構造を見ると、むしろ中国の打撃がより大きいという分析も多い。中国の最大輸入国は韓国だ。昨年1587億ドル分を韓国から輸入したが、90%が中間財と部品だった。韓国産半導体、科学素材などを輸入し、加工して世界に輸出する構造だ。今月に入ってTHAAD報復を強化する中でも韓国の対中輸出は16%も増えた。中国が主に不買運動など「誇示型報復」に注力する背景もここにある。また、中国に進出している3万ほどの韓国企業が離れていく場合、中国には大災難となる。1社あたり100人ずつとしても約300万人の失業者が生じる。訪韓する中国人観光客が急減しても、日本や東南アジアなど他の国からの観光客が増えている。

中国は「新型大国」を自任しながら日本、台湾、ベトナムなど周辺国と絶えず葛藤を起こしてきた。習近平主席など中国指導部が自由貿易を前面に出して「市場経済国」の地位を得るとしながらも、韓国に対しては北朝鮮の核を防御するTHAADを理由にあらゆる報復を加えるのは二律背反だ。「偏狭な中国」を世界が見つめている。THAAD報復を強化して継続するほど、中国には得よりも損が大きくなるしかない。英フィナンシャルタイムズ(FT)が昨日の社説で中国のTHAAD報復を「自害的行動」と批判したのもこうした脈絡だ。

問題は四分五裂した国内の政界だ。一丸となって対処しても足りない時に、有力大統領候補という人たちがTHAAD配備を次期政権に譲るか撤回するべきだと主張する。敵の前で分裂する格好だ。中国は1990年代にニンニク関税引き上げで利益を得たため、THAADも経済報復で押して韓国次期政権に圧力を加えようという意図だ。ここで屈服すれば後にさらに強い報復に直面することになるだろう。日本は尖閣諸島をめぐる紛争で中国の経済報復を受けたが、むしろレアアース(希土類)開発などのきっかけにした。短期的に被害があっても、この際、中国がくしゃみをすれば風邪をひく経済構造を一新する時だ。恐怖感に振り回されて国際関係に対応すれば答えはない。

※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。

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